今冬11月~1月の3ヶ月間の食中毒発生状況の速報を、飲食店での発生をピックアップしてお伝えします。
計測期間:H27年11月~H28年1月発生(H28年2月2日までに厚生労働省へ報告があったもののみ)
データ元:「食中毒事件一覧速報(厚生労働省)」
今冬3ヶ月に発生した食中毒は、事件数155件・患者数3,303人。
前年の同じ期間の発生状況と比べると、約半数となっています(H26年11月~H27年1月の食中毒発生状況は事件数269件・患者数7,458人)が、例年より遅い流行ではないかといわれていますので引き続き注意が必要です。
そのうち原因施設が飲食店の場合の食中毒発生は、事件数97件・患者数2087人となっています。旅館や仕出屋、学校、家庭などでも発生していますが、飲食店が6割超という状況です。
原因施設別 食中毒発生状況 (事件数)
原因施設別 食中毒発生状況 (患者数)
飲食店で発生した食中毒のうち、病因物質をみてみるとノロウイルスによるものが事件数53件・患者数1,477人。細菌や寄生虫による食中毒と比べても非常に多く、事件数では5割以上、患者数では7割以上がノロウイルスによる食中毒でした。
病因物質別 食中毒発生状況 (事件数)
病因物質別 食中毒発生状況 (患者数)
通常11月~春頃に発生が多いとされるノロウイルス食中毒、まだまだ気を付ける必要があります。
飲食店にとって衛生面の維持は大きな課題です。完全な予防は難しいとされる食中毒ですが、可能な限り発生を0に近づけるための予防・対策を怠らないことが重要ですね。
カテゴリー : 衛生・清掃