飲食店の利益を伸ばすため、常に課題の「経費削減」
お店を運営するために必ず発生する経費のひとつ「水道光熱費」は、売上の5~7%が適正範囲といわれています。これを適正範囲もしくはそれ以下に抑えるには、水道光熱費のうち約80%を占める「電気使用量」を減らすことがキーになります。
飲食店で主に電気を使用する照明や空調・厨房機器を省エネ製品にできれば簡単に経費削減できそうですが、そうなると設備投資の課題がでてきます。そこで今回は、現在ある設備のまま実現できる電気エネルギーの消費を抑える省エネ方法=電気代を減らす経費削減アイデアをお伝えします。
無駄な照明点灯を続けていませんか?
トイレや事務所など誰も使用していないときまで照明がつけっぱなしになっていませんか?消し忘れを防ぎ、こまめな消灯を徹底しましょう。
また昼間は窓から光を取り入れ、自然の明るさを活用できるとホールや厨房でも照明の点灯時間を短縮することができます。
照明の明るさは適切ですか?
照明器具の明るさ調整機能があれば活用しましょう。とりあえず一番明るい設定や、日中と夜間でも同じ明るさにしておくのは適切とは言えません。
照明器具や窓の清掃はできていますか?
照明器具にホコリが溜まっていたり窓が汚れていると店内の明るさが足りず、照度を上げたり点灯時間が長くなり、電力使用量が増えてしまいます。
日頃からこまめな拭き掃除をしておきましょう。また店内の定期清掃をお願いしている業者へ追加清掃を相談されてみてはいかがでしょうか。
エリアごとに設定温度・使用時間のルールを決めていますか?
ホールや厨房でそれぞれエアコンの設定温度や使用時間をルール化しましょう。その日の状況に合わせて調整することも必要ですが、いつもその場の感覚で調整していると長時間のつけっぱなしや頻繁な温度変更でムダな電力を使用することになります。ルール化は厨房とホールだけでなく、ホールの中でも客席・待合スペース・入口周辺など細分化して設定できるとより省エネを実現できます。
また窓を開けての換気、エアコンの送風機能も有効に活用しましょう。
エアコンフィルターはこまめに清掃していますか?
フィルターに汚れが溜まると、エアコンの効きが悪くなり余計な電力を使用することになり経費は増えてしまいます。
フィルターの清掃回数を増やし、年に数回は分解洗浄を専門業者へ依頼されることをお薦めします。店内床など定期清掃を頼まれているなら、追加で依頼できないか相談し清掃回数を増やす方法もひとつです。
使用温度は適切ですか?
フライヤー・オーブン・給湯器など温度が必要以上に高く設定されていると、それは無駄な経費を使用していることになります。それぞれ適切な温度を見直し、またこまめに調整しながら使用しましょう。
冷蔵庫は正しく使用できていますか?
キッチンにある冷蔵庫・冷凍庫、扉の開け閉めは素早くできていますか?何度も繰り返し開閉しないよう一度にまとめて取り出せる調理工程の工夫も必要です。
また冷蔵庫内にものを詰め込みすぎていたり、逆にほぼ空の状態など庫内の量に偏りはありませんか?詰め込みすぎは多くの電力を使用しますし、まとめれば使用しなくてよくなる冷蔵庫があると無駄な電力を消費することになります。一度、厨房内の冷蔵庫内をトータルで見直してみましょう。
日頃から厨房機器の掃除をしていますか?
油の飛び跳ねや調理中についた汚れ、冷蔵庫やコンロの目詰まりなど日頃から厨房機器の清掃はできていますか?フィルターなどきっちり清掃することも大切ですが、日頃作業の隙間時間を利用してこまめな拭き掃除をしていくだけでも、厨房機器の使用電力を減らうことができ飲食店の経費削減につながります。