繁盛している飲食店には意外な共通点が!?
「売上を伸ばしている飲食店は、お客様から見えない事務所スペースがいつでも整っている」
そう語るのは、飲食店向けのサポート事業を展開する会社で働く整理収納アドバイザーの岡田さん。これまで店長として・サポート側として様々な立場で飲食店内をみてきた経験に、整理収納という専門知識をかけあわせて導き出したお客様に好かれるお店の共通点を教えていただきました。
「事務スペースと調理スペース・接客スペースが混在してはいけません。」
この混在は、事務所専用の部屋がなく、厨房の奥やホールの隅に事務所スペースを設けている場合に多くみられます。
売上統計や発注書類・パソコンなど事務関連のものと、食材や食器や備品のストック、お盆やダスターなどを一緒に置いていませんか?もしくは隣接した場所に置いていませんか?
それぞれ事務作業・調理・接客と異なるシーンで使用するものが混在していると作業効率がとても悪くなります。また衛生的にも良くありません。
売上を伸ばしている店舗では、専用の事務所がなくてもキッチンやフロアから区切られた事務所スペースを作り、カテゴリーの異なるものは一緒に置かれていません。
作業マニュアルや手洗い・うがいの啓発、スタッフへの連絡事項など、あちこちに貼り紙・掲示をしていませんか?本部や仕入れ先から届いた書類、とりあえず机や棚に置いていませんか?
乱雑に置かれた書類は、必要とする人へ情報が届かなかったり、内容が見られないまま期日が過ぎるなど、正しく情報処理がされません。煩雑に貼られた貼り紙は、情報が多すぎて本当に伝えたい内容が見落とされるなど、伝達効率が下がります。
・すぐに処理できない書類は、必ず未処理の書類置き場所を決めておくこと
・貼り紙は内容を厳選し、必要な場所に見やすく掲示すること
この2つに気を付けるだけで、例えば「スタッフへ注意事項や連絡事項が正しく伝わらない」というお悩みも解決できるようになります。
売上や仕入れ関係の書類、スタッフへの連絡ノートなどはお客様から見えない場所で管理できていますか?
煩雑な貼り紙や書類の管理は、店内の美観や清潔感を損ないお店の印象を悪くしてしまいお客様の満足度を低下させてしまう可能性があります。
また、仕入原価のリストがお客様の目に入ってしまうなど店舗運営の裏側をお客様に見せる必要はありません。
そうした意識をされている飲食店のオーナー・店長はいらっしゃいますが、気を付けたいのはレジ周辺に事務スペースがある場合です。例えば、事務作業用のパソコンが開きっぱなしになっていませんか?処理する前の書類が積まれていませんか?
ホール内に事務スペースを置かないことがベストですが、店舗レイアウトの都合上そうなってしまう場合は、お客様から見える場所にあることを意識して事務所スペースの設置・作業することが重要です。繁盛しているお店は、他の作業をしていても常にお客様からの視線・印象を意識されています。
<記事協力> 整理収納アドバイザー 岡田 直也 飲食店の店長として・お店の外からサポートする側として様々な立場から飲食店をみてきた経験と、整理収納アドバイザー1級資格の知識を活かし、サービス改善・経費削減につながる飲食店での整理収納を提案している。 |