「AIDMA(アイドマ)の法則」とは、アメリカのローランド・ホールが提唱した消費者の購買行動を心理的なプロセスで表したものです。
Attention(注意)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)というプロセスの頭文字を取っています。お客様が商品を知り、買うという行動に至るまでのプロセスモデルとして、広告戦略などに参考とされている法則です。
今回はこの「AIDMAの法則」を飲食店の新規集客に当てはめて考えてみます。
お客様はまだお店の存在を知らない状態。まず知ってもらい、お店の認知を上げることが必要です。
そのために飲食店ができることは、
・大きく分かりやすい看板を立てる
・チラシを配る
・地域情報誌・フリーペーパーに広告を出す
など、まずはお客様にお店の存在を知ってもらいましょう。
お客様はお店のことを知っているけど興味がない状態。ここで「興味がないなら仕方ない」と諦めてはいけません。まだお客様はお店のことをよく知らないだけかもしれません。
例えば、
・夜遅くまで開いていて残業帰りにも立ち寄れること
・健康を意識したヘルシーメニューがあること
など、もっとお店の売りを具体的に提案し、お客様に興味関心をもってもらいましょう。
お客様はお店に興味はあるけど訪れたいとまでは思っていない状態。「この飲食店に食べに行きたい」という欲求を呼び起こすことが必要です。
例えば、
・お店・食材・食べ方・内装などのこだわりを詳しく伝える
・調理の様子をお見せの外からも見えるようにする(実演調理)
など、来店し料理を食べて満足する姿をより鮮明にイメージさせましょう。
お客様は「この飲食店に食べに行きたい」と思ったことを忘れている状態。お店のことを思い出してもらうことが必要です。
チラシを見たり、お店に行きたいと思うタイミングが必ずしも来店できるタイミングとは限りません。食事をした後かもしれないし、近くにいてないかもしれません。そのような人には、つぎ飲食店に出かけるベストなタイミングでお店を思い出してもらえるよう工夫しましょう。
例えば、
・チラシを繰り返し配ってお店を覚えてもらう
・Facebookを登録してもらい、日頃からお店の情報を発信する
など、お店に触れる機会を増やし、お店を覚えてもらいましょう。
お客様はお店を訪れる動機はあるけど訪れる機会がない状態。
ここまでくれば、お客様は購買行動を起こす=来店してくれます。あとは待つだけですが、より来店を確実にするためには以下のことも有効です。
心の中のブレーキを外してあげる
お店が気になって食べに行きたいのに、「行きたいけど贅沢じゃないかな」「本当に美味しいかな?」と心の中でブレーキをかけてしまっているお客様に
・今月もお仕事頑張ったご褒美に、○○記念日という特別なときの来店
・雑誌○○に掲載、○○さん来店など第三者による推薦
など、そのブレーキを外してあげる理由を作ってあげましょう。
飲食店を訪れるきっかけを作る
例えば、
・○時以降の来店でドリンク1杯サービス
・家でもできるヘルシーメニューのコツを教える会の開催やパンフレットのプレゼント
など、お客様にとってのメリットを提示し、来店してもらうきっかけ(理由)を作ってみましょう。
*「AIDMAの法則」はMをMotive(動機)とするモデルや、Conviction(確信)とするモデル=AIDCAの法則という定義もあります。