飲食店の定期メンテナンスはきちんとできていますか?忙しかったり、面倒でつい先延ばしにしがちですが、お店は車と同じでメンテナンスなしでは長く走り続けることはできません。
余計な出費をせずに、できるだけ長く走り続けるためにはどのようなメンテナンスが必要なのでしょうか?そもそも定期メンテナンスって何?そんな疑問にお答えします。
飲食店の定期メンテナンスとは?
店舗全体の内装や機器、設備の清掃や点検・修理など管理すること。定期的に行うことで、美観維持や日頃の清掃時間の短縮、機器類の長寿命化などが見込めます。 |
上記にもある通り、日頃から機器や内装を定期的にチェック・メンテナンスすることで一回一回の清掃時間が短くなります。また、修理や交換の必要な部分にも早めに気付くことができるため、ピーク時に急に機械が故障してしまう・・・なんてトラブルも未然に防ぐことができるという利点があります。
例えば、
【エアコン】定期的に分解洗浄やフィルター清掃をしておくことで、水漏れや効きが悪くなるなどの故障を防ぐことができます。
【店内 床】定期的にワックス掛けをおこなうことで、店内の美観維持だけでなく床材の長寿命化にもつながります。
【テーブルや椅子】こまめに汚れを拭き取ったり、がたつきのチェックをしておくことで、急な破損の防止やお客様のケガ・事故を未然に防ぐことができます。
➤あらかじめ定期メンテナンスの内容とスケジュールを立てる
段取りが整っていることで作業漏れを防ぎ、スムーズに取り組めます。
➤店内スタッフで行うか、外部に委託するか決める
目視や簡単にメンテナンスできるものはスタッフが、専門的な機器は外部の業者に任せるなど作業可能かどうかで分担したり、コスト面を考慮して分担する方法もあります。
➤店内スタッフで行う場合、少しずつこまめにするか・定休日にまとめて実施するかを決める
営業中のアイドルタイムなど比較的スタッフの手が空く時間帯に担当分けをし、こまめにチェックすることで余分なコストをかけずに作業できます。営業中が難しい作業は、定休日や閉店後などまとめて実施する日をあらかじめ決めておきます。
➤スタッフ間で同じことができるようチェックリスト、基準などルールを設ける
メンテナンスには、チェックリストなどを用いて決められたタイミング・項目での確認作業をルール付けることが必要です。チェックリストを活用することで、誰がおこなっても同じ基準で点検ができ、メンテナンス漏れにも気付くことができます。
➤取り扱い説明書をまとめて定位置に置く
レジ周りやバックヤードなど置く場所を決め、担当スタッフに共有しておきましょう。いざという時に場所が分からない、では置いている意味がありません。
➤万一の場合に備えて、トラブル時の連絡先や対応方法を共有しておく
メンテナンス業者は、週末や休日に設備・機器の故障が起きた場合にどのような対応が可能かを事前に確認しておく必要があります。一覧にしておくとより便利です。
【キッチン・厨房】
冷蔵庫・冷凍庫、ショーケース・・・コンデンサーフィルターの汚れ、扉のパッキンの劣化や汚れ、庫内外・棚網の汚れ、適正温度で保たれているか、熱交換器部分の汚れや破損
製氷機・・・製氷時間が適正か、フィルターの汚れ、パッキンの劣化や汚れ、製氷皿の破損
水回り・・・蛇口の水垢・パッキン摩耗、給水管の水漏れ、排水管の詰まり、グリストの破損汚損
ガス機器・・・ガスホースの劣化、点火装置や元栓付近の破損、五徳などの破損(ガス機器は、ガス会社に保守点検を依頼するのが望ましい)
【フロア・客席】
エアコン、給排気ダクト・・・フィルターの汚れ、内部の汚れ、冷却ガスの補充、室外機破損やサビ
電気設備、照明器具・・・電球交換、本体の不具合
壁面、天井・・・資材や塗装のはがれ・破れ・はげや汚れ
床面、階段・・・汚れ、ワックスのはがれ、踏んだ時に沈まないか
家具・・・貼り生地の破れ・はがれ、接合部のゆるみ、イス・テーブルの破損(特にイスの脚部分)
【トイレ・入口・看板】
トイレ・・・タンクや給水管の水漏れ・破損、便器内や排水管の詰まり、便器周りの水漏れ
扉、窓・・・開け閉めの不具合、鍵の破損、ガラス面との歪みなどによるすきま、自動ドアの動作
外壁、看板・・・外壁の破損・はがれ、塗装やカッティングシートの色あせ・はがれ、雨風による劣化や漏電の確認