昨今、常に人材不足が問題となっていますが飲食店も例外ではありません。「応募がなかなかこない」「雇用してもすぐに辞めていく」そう悩んでいるオーナー様・店長様は多く見受けられます。
飲食店の経営において「スタッフの人材育成」は最重要課題の一つであり、スタッフの質はお店の売上・利益に直結します。
では、どのような「教育方法」であればスタッフが辞めずに育つことができるのか?その方法をまとめました。
スタッフが辞めずに長く続くことのメリットは何だと思いますか?
それは「コストの削減とクオリティの向上」です。
スタッフの定着率を上げることで、新たに募集・代用・新人研修にかかる時間や人材・コストを抑えることができます。
また、長く勤めているということは習熟度も上がっており、自ずとサービスのクオリティも上がっています。サービスのクオリティが上がるということは、お客様の満足度も上がり後にリピーターに繋がるということ。
結果、お店の売上アップ+お店の質や価値も上がり、店舗全体で成長できるのです。
➢分かりやすいマニュアル |
店舗の規模にかかわらず、マニュアルは必ず用意しましょう。ただし、ルールを記載しただけのマニュアルではスタッフの理解度は上がりません。ポイントは「誰でも理解できる分かりやすい」もの。写真やイラストを添えるとより分かりやすくなります。
また、マニュアルがあれば店舗のサービスや料理の味を一定のレベルで提供することができるというメリットもあります。何か困った時、判断に迷った時に何をどうしたらよいのか答えがすぐに分かるのでスタッフはストレスを感じずに仕事ができるのです。
➢スタッフのやる気・モチベーションの維持 |
「やる気」「モチベーション」の維持はスタッフにとって必要不可欠です。
どんなに分かりやすいマニュアルがあっても、どんなに丁寧に仕事を教えても本人にやる気がなければ全く意味がありません。
例えば、仕事は手順だけでなくそれをおこなう意味まで丁寧に伝えましょう。ただ業務ルールを伝えるよりもスタッフの理解度は深まります。
また、スタッフの応対や仕事はできる限りチェックし、教えた通りにできればすぐに褒めることが大事。反対に、マニュアル通りできていない場合にはその場で指摘してください。スタッフの仕事ぶりをきちんと見て、良い点も改善すべき点もすぐに伝えることでスタッフのモチベーションアップに繋がります。
➢専任の教育係を付ける |
飲食業界に限らず、新人スタッフは新しい環境・初めての仕事に緊張するものです。
分かりやすいマニュアルがあったとしても、忙しい時間帯などに新人を放置してしまうのはNGです。
教育係は店長よりも、できればある程度仕事ができる同じ立場のスタッフを専任で付けましょう。仕事が多くなにかと忙しい店長と比べて同じ立場のスタッフの方が徹底してサポートすることができますし、なにより新人スタッフが質問や相談をしやすい環境が作られます。結果、お店全体で信頼関係を築きやすくなるのです。
➢「店長や社員が主体」という考え方を捨てる |
スタッフは社員の補助の役割で、主体は店長や社員だと思っていませんか?
社員が中心でないといけないという考え方は、今すぐやめましょう。
常に第一線で働きお店の現状を把握しているスタッフもお店にとって大事な存在です。
「指示した通り動いてくれればよい」では、お店の一員としてみなされていないと考え、サービスのクオリティ向上や売上アップに自分は関係ない・辞めても問題ないと思ってしまいかねません。
また、業務変更など決定事項だけを伝えるよりも、スタッフのことを考えて目的や理由など必要なことも説明することでスタッフの意識は変わり、自ら考え動いてくれるようになります。
もちろん店長や社員には“責任”が伴います。スタッフを含めたみんなでお客様に喜んでもらい店舗を成長させなければいけません。そのためにも、みんなが動きやすく、それぞれの役割を全うできるような心掛け・環境づくりが大切です。
いかがでしたでしょうか?人手不足を補ってくれるスタッフは貴重な存在です。
「スタッフのモチベーションを上げるにはどうしたらいいのだろう?」「スタッフを採用してもすぐ辞めてしまう」と頭を悩ませているのであれば、まずは1つからでも実践してみましょう。
店長が柔軟な姿勢を示すことで、スタッフ及びお店はこれまで以上に成長するでしょう。